最近の報告によると、輸送用コンテナ市場およびそれを取り巻く物流・保管インフラ市場には確かな成長基調が見られます。まず、グローバルな輸送用コンテナ市場について、例えば Grand View Research の「Shipping Container Market Size & Share Report, 2020-2028」では、2020年時点で約 USD 6.41 億ドル(64.1 億ドル)と推定され、2028年には約 USD 15.83 億ドルに拡大し、年間平均成長率(CAGR)は約 12.0%であるとしています。  また、別の調査機関では、2024年時点を基準にグローバル市場を約 USD 10.6 億ドルとし、2034年にかけて約 USD 15.01 億ドルまで成長し、CAGRは3.5%強という想定も示されています。  このように、報告によって成長率やベース数値にはばらつきがありますが、「拡大傾向」という点では一致しています。

国内、つまり日本市場に目を転じると、例えば IMARC Group の「Japan Shipping Container Market Price Trends, Report 2033」では、2024年の日本の輸送用コンテナ市場規模を約 USD 692.1 百万ドル(6.921 億ドル)と推定し、2033年には約 USD 1,163.0 百万ドル(11.63 億ドル)に到達すると見込み、CAGRは約5.3%とされています。 また、物流・倉庫インフラ市場を含むロジスティクス領域でも、例えば日本の倉庫市場では2024年時点USD 7.27 億ドル、2033年にはUSD 16.75 億ドルに至るとし、CAGR約8.7%というデータがあります。 これらを総合すると、日本市場でも「保管・物流インフラと、そこに絡むコンテナ需要」が中長期的に成長するという見通しが妥当と言えます。

では、なぜこのような成長が見込まれているのか。主な背景として以下の点が挙げられます。
1.物流量の増加・グローバル貿易回復:世界的な貿易の回復や、アジア/太平洋地域の成長に伴い、コンテナ貨物輸送が増加傾向にあります。
2.既存インフラの老朽化・置き換え需要:特に日本では、物流施設・倉庫インフラの老朽化が指摘されています。例えば、日本の物流施設の約54%が築30年以上というデータもあります。 このような状況が、倉庫・保管用コンテナなどへの需要を刺激しています。
3.用途の多様化・付加価値化:単なる海上輸送用コンテナだけではなく、改造コンテナ(倉庫用途・冷蔵用途・モバイルオフィス用途など)や二次利用市場が拡大しつつあります。
4.技術革新・効率化ニーズの高まり:スマート物流、ラストマイル配送、eコマースの拡大などにより、保管・移動効率を上げるためのモジュール型・コンテナ型ソリューションの採用が進んでいます。

以上を踏まて、販売事業者にとって重要な示唆としては、「標準的な20ft/40ft輸送用コンテナだけでなく、保管・改造用途、倉庫用途としてのコンテナ在庫を強化すること」「国内倉庫・物流インフラの更新ニーズを取り込むこと」「地域別需要(特にアジア太平洋・国内地方)を把握すること」などが挙げられます。特に日本市場では成長率こそグローバル平均をやや下回るものの、5%前後の年率成長が見込まれており、安定的な需要が期待できます。



📚 参考文献・URL
Grand View Research, “Shipping Container Market Size & Share Report, 2020-2028”.
IMARC Group, “Japan Shipping Container Market Price Trends, Report 2033”.
Straits Research, “Shipping Container Market Size & Outlook, 2025-2033”.
MarkNtel Advisors, “Global Shipping Container Market Research Report”.